自民党総裁選

安倍政権の功罪が取りざたされている。
兎にも角にも経済の立て直しと外交における成果は評価すべきだという意見が多いようだ。8年あまりも首相に在任したのだから、お疲れ様とねぎらうべきだという感情的な意見も多い。だが私は政治家というものは常に他者からの批判にさらされている必要があると思う。
成蹊大学時代の安倍首相の恩師であったという加藤節氏のコメントがネットに載っていたが、端的に安倍政権の負の遺産を総括してくれていた。
私も同感だ。
安倍政権の負の遺産とは

1、立憲主義の否定 
集団的自衛権の合憲化の憲法解釈を内閣だけでやったこと。
司法や検察の人事に内閣が介入し、三権分立の破壊を招いたこと。

私もこの点は国家の根本を揺るがす最も重い失政であったと思う。

2、このため政権全体に無責任体制が敷衍したこと。
不祥事件にも誰も責任を取ることなく閣僚や官僚の無責任体質を作り出したこと。

3、安倍一強と言われたこの8年弱は、まったく政策論争が行われなかったこと。このため自民党自体の力まで落ちてしまったこと。

いかがだろうか。
私は経済政策についても、安倍政権の経済政策は古典的で、大規模な財政出動と異次元の金融緩和という、国家の非常事態に採るべき政策を何年も続けてきてしまった責任があると思う。今は一定の効果が出ているように見えるかもしれないが、持続可能な政策ではない。財政問題という負の遺産をより大きくして将来に残す結果となった。かんじんな成長戦略にしても成功したとは言えずに終了となつてしまった。

菅政権の後は誰が政権を担うのだろう。
個人的には石破さんが好きだ。
おたく張りの知識で淡々ともっともな正論を話す様は微笑ましくなる。
議論好きで面白い友人になりそうだ。

ところが政治家となると、周りの有力者を味方につけなければならないので、人がいいだけでは成り立たない。調略というやつだが、秀吉も家康も調略に長けていた。
石破さんは今一つ調略には冴えがない。

目先の利益のために要領よく立ち回るような、そんなひきょうなマネは出来ないとの思いが強いようだ。残念な政治家ではある。