とうちゃんの溜息

Googleマップを見ていてつくづく思う。
面としての緑は公園ぐらいで、
かろうじて残っていた丘陵の急斜面ですら
今はマンションになっている。

昔から同じ場所に住んでいるが、
ちょっと離れた場所に行くと自分のイメージしていた町の面影はなく、
まったく知らない町になっていたりする。

夏には数m先を隠すほどの濃い朝霧が立ち込めたり、
向かいの丘陵に響く小さなやまびこを友人と競ったり、
谷戸の至る所から湧き出した清水には沢蟹が潜み、
田んぼのどじょうやカエルの合唱、
タニシやヤゴのいた小川など、など、
今の子供は知る由もない。

自分の少年時代は宮崎駿のトトロの世界が終ろうとする時だった。
今、昭和レトロが流行りだが、
あのころの自然環境を再現することはもう出来ない。

自分が小さいころ、家では井戸水を使っていた。
井戸水どころか、かまどで煮炊きをし、
風呂は、屋敷林の落ち葉や枯れ枝を焚口にくべた五右衛門風呂に入っていた。
近所の同級生の家は茅葺屋根の家であったし、そういう家が何軒もあった。
まだ50年もたたない横浜の話である。

今一番心配するのは地震である。
地震で水道や電気などのライフラインが破壊された場合、
首都圏では容易には復旧しないだろう。
一番心配なのは水だ、飲み水もさることながら、トイレも今は水洗だ
途端に処理に困ってしまう。
首都圏ばかりが肥大化し地方がさびれていく今、そのリスクがいつか露呈するのではないかと心配だ。